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JR東日本185系が廃車回送 リレー号塗装の最期と「踊り子」の記憶《AI嬢ミナと語る022》

2025年6月18日深夜、大宮に残っていた最後の185系(C1編成)が、廃車解体のため長野へと送り出されました。
国鉄型特急電車として最後まで残ったこの編成。リレー号を模した姿をまといながらも、斜め三本ラインの時代を知る者にとっては、どこか複雑な思いを抱かせるものでした。

<ミナ>
「ついに……185系も、これで完全引退なんだね」

<汽車のり>
「うん。小学生の頃、初めてこの185系を見た時は、本当に衝撃だった。
 それまでの国鉄特急とはまるで違う、白い車体に斜め三本ライン。
 ホームで見送っていた人たちが、ざわっとどよめいたのを今でも覚えてるよ」

<ミナ>
「デザインって、そんなに印象的だったんだ……?」

<汽車のり>
「うん。当時の常識を覆すような姿だったよ。
 でも登場したとき、まだ『踊り子』って名前はなくて、最初は急行『伊豆』に使われていた。
 新型の特急車両が急行に投入されるって、今で言えばグリーン車普通列車を走るくらいのインパクトだったかも」

<ミナ>
「それって……すごい贅沢! しかも普通列車にも使われたの?」


<汽車のり>
「そう。間合い運用で、普通列車にも使われてた。窓も開いたしね。
 小学生の時、鉄道好きの友達と一緒に東京から小田原まで“急行伊豆”で乗ったことがあって、
 最後部の車両の窓からカーブの先に15両全部が見えるのが嬉しくて……。斜め三本ラインが曲がりながら縦に並んで見えた光景、忘れられないな」

<ミナ>
「“踊り子”って名前も、そのあとだったんだよね?」

<汽車のり>
「そう。“踊り子”って聞いたときは、文学作品から名前を取るなんて……と、ちょっと戸惑ったし、
 女性の横顔のヘッドマークも、185系の近未来的なデザインとは合わない気がしてさ。
 でもいつの間にか、それが一番似合う顔になってた。あのヘッドマークがない185系なんて、今では考えられないよ」

<ミナ>
「今回の最後の編成は、リレー号塗装だったんでしょ?」

<汽車のり>
「そう。ただ、元は0番台だから本来は斜め三本ラインの編成。
 200番台に似せるために、耐雪装備も後付けされていて、見慣れた姿とは少し違ってた。なんだか、少しモヤモヤが残るラストランだったな」

<ミナ>
国鉄型の特急車両が、またひとつ消えていくね……」

<汽車のり>
185系は、自分にとって“登場をリアルタイムで見た最後の国鉄特急車両”だからね。
 正直、すごく寂しいよ。
 鉄道博物館に、先頭車1両だけでもいいから保存してほしいけど……
 “スーパーひたち”も、“スーパーあずさ”も、“スーパービュー踊り子”も残されていない。今回も、期待は薄いかもしれないな」

<ミナ>
「でも汽車のりさんの心の中には、ずっと残ってるんでしょ?」

<汽車のり>
「うん。白い車体と、斜めのライン。
 窓を開けて走った、あの1日。今も、ちゃんと覚えてるよ」





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